強迫性障害は、適切な治療によって治る病気です。自分や家族が「強迫性障害かもしれない」と悩んだときに、まず必要なのは病院での受診です。強迫性障害は、症状の程度も現れかたも人によって違うので、自己判断は危険です。強迫症状がみられていても、ほかの病気であることもあるからです、とはいえ、強迫性障害の人は、なかなか病院へ行く気になれず、受診するまでがたいへんなことも確かです。また、精神科の病気は、どの病院にどのようにしてかかったらいいかわからず、それ自体が悩みの種になってしまうこともあります。
強迫性障害のような、心の病気を専門に診察するのは、おもに「精神科」です。「精神科」、「神経科」、「精神神経科」、「メンタルヘルス科」などの診療科名も、多くは精神科と同様の診療内容になります。
一方、名前は似ていますが「神経内科」や「神経外科」は、精神疾患を対象としていません。これらは脳卒中やパーキンソン病などの、体に生じた病気を扱う診療科なので、強迫性障害のような心の病気には対応していません。
また、最近増えている「心療内科」は、心身症という心理的な原因によって、体に症状が現れる病気を対象とする診療科です。本来は、ストレスなどの心の問題が体に現れる病気の治療が専門ですが、精神科の病気に詳しい医師もいます。いずれにしても、強迫性障害の治療経験が豊かな精神医に出会えることがベストといえます。
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