強迫観念や強迫行為に共通しているのは、それが本人にもコントロールできないような作用で行われ、逃げられないもののように感じられるということです。これが、強迫性障害の人の苦しいところです。強迫性障害の人は、強迫行為を行いながら、精神的な苦痛や不安を強く感じているのです。
また多くの場合、自分でやっていることが、どこかおかしいという不合理感や違和感があります。強迫性障害の人は、強迫行為を好きでやっているわけでなく、その不合理性を自覚しています。しかし、ばかばかしいと思いながら強迫行為がやめられないのです。
さらに強迫行為は、それをしている本人にとって、たいへん疲れるものです。それなのに、ほかの人からは、なんでもないことにこだわり、時間をかけていると見られます。本人にとっては、苦痛、不安、不合理、疲れること、しかし周りの人には、そのことを理解してもらえない・・・。ですので、強迫性障害は、医療による助けが必要なのです。
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