うつ病は、原因や症状の現れかたなどから、内因性、心因性、身体因性の3つのタイプに分けることができます。どのタイプのうつ病かを判断することは、治療を行ううえで非常に大切です。以下はスイスの精神科医のキーホルツによる分類です。
「内因性うつ病」・・・体質や生まれながらの性格などによって、社会的環境に影響されることなく発症するタイプ。
「心因性うつ病」・・・心理的、社会的な要因によって起こるケースで、ストレスが引き金になるタイプがこれに含まれる。
「身体因性うつ病」・・・脳梗塞やパーキンソン病といった脳の病気や、心筋梗塞や肝炎などの身体疾病に併発するものです。また治療薬の副作用によってうつ状態を招くケースも含まれる。
しかし、実際は、うつ病を原因によってはっきりと分けることは容易ではありません。精神医学の発達により、内因性うつ病でもストレスが誘因となって発症するケースも少なくないなど、うつ病は「こころとからだのいくつかの要因が複雑にからみあっている」と考えれらるようになりました。
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