うつ病の人のこころの状態を言葉で言い表すとすれば「気がめいる」「気分が重い」「沈んでいる」「気が晴れない」・・・自分からはっきり「ゆう鬱」と表現することは、意外と少ないようです。
うつ病特有の抑えつけられて憂うつな気分を「抑うつ気分」といいます。だれでも一時的に憂うつな気分になることはありますが、うつ病の場合は、抑うつ気分が数週間から半年、ときには1年以上と長期にわたって続きます。
不安が強いと「いらいらして、いてもたってもいられない」という状態になることがあります。また、もの悲しく、さびしい気分にもなります。自分自身を過小評価して劣等感を抱いたり。なにをするにも自信がなく。失敗を過度に恐れるようになることもあります。理由もなく後悔の念にさいなまれ、「周囲に迷惑をかけてしまった」と自分を責めるケースもみられます。
さらに、物事を悪いほうにばかりに考え、ときには絶望的な気分におちいってしまいます。「生きていてもしかたがない」と思いつめ。実際に自殺を図ることもあります。
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