うつ病のために考案された精神療法で、うつ病の背景にある「極端に偏った思考パターン」を本人に気づいてもらい、見直すことで抑うつ気分や不安感を緩和します。
認知療法はアメリカの精神科医のベックが1970年代に確立した治療法です。うつ病の背景にはものごとの受け止め方(認知)にゆがみがあり、そのゆがみを発見して修正すればうつ病は改善される、というのが認知療法の基本的な考え方です。
たとえば、「はっきりと白黒をつけようとする」、「自らの失敗を過大に捉えてしまう」、「たった一つの契機ですべてを決め付ける」、「ものごとを悪いほうにばかり考える」などといった共通の思考パターンがみられます。認知療法はそのようなゆがみを治療者と患者さんが協力して修正していきます。
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