TOP>中高年に多いうつ病 |
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中年期は、仕事や家庭において、それまで積み上げてきた経験をもとにさまざまな責任を果たす人生でもっとも充実した時期です。会社員であれば、昇進や栄転ばかりでなく、転職や失職もあるでしょう。家庭生活においては、老親の介護や親近者との別れ、こどもの独立などに直面します。また健康面での不安も増す時期です。これら自分の人生を改めて問い直すような重大な出来事が数多く訪れる時期で、心身に大きな負担がかかり、うつ病におちいりやすい年代でもあります。
中年期のうつ病発症のきっかけには次のようなものがあります。
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デジタル環境に不適応をおこし、うつ状態におちいってしまうケースです。とくに中高年のサラリーマンに多くみられます。中高年はアナログ時代に育ち、コンピュータには拒否反応を示す人が多く、なかなか慣れないために不安やあせりを覚え、ついには仕事に支障をきたすようになります。これがテクノ不安症です。
また、テクノ不安症とは対極的に、デジタル環境にのめり込んでしまい、通常の社会生活を送る事が困難になるケースです。これは若者に多くみられるもので、デジタル思考に偏りすぎたために、人間らしい感情の起伏が失われ、相手の気持ちをくみ取ることができず、対人関係に支障をきたしてしまいます。これがテクノ依存症です。
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やっと昇進を果たしたとたん、急にそれまでの気持ちがなえてしまったり、周囲からの期待や責任が重圧となって、うつ状態におちいるケースです。
昇進うつ病では、不眠や全身倦怠感、頭痛や腹痛などの身体症状を訴えることが多くあります。また、心身の不調から出社拒否になったり、休職や退職に追い込まれるケースもみられます。
その一方で、もう出世は見込めないという現実を知り、「先が見えた」ことでむなしさにおそわれ、うつ状態を招くこともあります。「上昇停止症候群」
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新しい部署への配置転換や関連会社への出向、リストラといった現実は中高年サラリーマンにとっては大きな精神的ストレスとなります。リストラへの不安や、失職による経済的、精神的打撃から抑うつ気分におちいる人は多く見られます。
また、リストラの対象となった人がかりではなく、リストラを進める側の人が、その責任の大きさや、罪悪感、葛藤などを抱え込み、うつ病におちいる場合もあります。
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「燃え尽き」という言葉どおり、仕事に打ち込んできた人が心身ともに疲れ果てて、突然、無気力におちいってしまう状態をさします。
例えば、若い社員が自分より上の立場につき、それまで努力してきたことが無意味に感じられて、仕事への意欲を失ってしまうようなケースです。抑うつ気分やいらいら感などが生じ、自殺にいたることもあります。
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中間管理職のサラリーマンが、上司と部下の板ばさみになり、世代間のコミュニケーションギャップから抑うつ状態におちいるケースです。
気分がふさぎこみ、不眠や食欲不振などの症状があらわれ、出社拒否につながることもあります。胃潰瘍や高血圧といった心身症として発症するケースもあります。
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50〜65歳くらいの初老期は、さまざまな喪失体験が訪れます。また身体疾病にかかることも多く、うつ病を発症しやすい年代といえるでしょう。
初老期うつ病では、うつ病に加えて強い不安感やあせりが生じ、そわそわと落ち着き無く動き回る点が特徴です。
「重い病気にかかった」、「取り返しのつかない罪をおかした」といった妄想を抱いたり、自分を責めるケースも多くみられます。
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明日からは、もう会社に通う必要がない・・・。長年の責務から開放され、ほっとできる人ばかりではありません。働くことが生きがいだったタイプの人は大きな喪失感に襲われる人もいます。
家庭を省みず半生の大半を会社で費やした人には、家庭に落ち着く場所はなく、時間をもてあましてしまいます。また肩書きもなくなり家族からも孤立すると生きがいを見失い、うつ病におちいりやすくなります。
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■うつ病の症状 |
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■うつ病の治療 |
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■うつ病の原因 |
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