子供の病気

子供の病気と応急手当

はじめてママ&パパの離乳食 (実用No.1シリーズ)



 

おなかが痛い

 子どもの腹痛は、なにか特に重大な腹部の病気があるということはあまりなく、たいていは心配ないものです。子どもの腹痛の特徴は、年齢によって特有の病気があるということです。

赤ちゃんの腹痛
 赤ちゃんや小さな幼児は、おなかが痛いことを言葉で知らせることができませんので、本当に痛いのかどうかがわかりにくいものです。しかし、いつまでも泣き続けるとき、吐き始めたときは要注意です。生後3ヶ月頃に、多くは両方の足を縮めて激しく泣くことがあります。これは「三ヶ月疝痛」ともいわれ、夕方になると突然激しく泣き出し、しばらくするとケロッとしています。原因は腸の中に溜まったガス、刺激で腹痛を起こすためと考えられています。自然におさまりますので、特別の治療は必要ありませんが、症状がひどい時は医師の診察を受けます。赤ちゃんの腹痛で注意しなければならないのは「腸重積症」と「かんとんヘルニア」です。いずれも、それまで異常がなかったのに、急に機嫌が悪くなって、ときどき激しく泣くようになったら注意が必要です。

幼児以上の腹痛
 多いのは下痢に伴う腹痛や咽頭炎、扁等炎などによる腹痛です。下痢があるときは腸炎のための腹痛と考えられます。いずれも、下痢やかぜが治ってくると腹痛もおさまります。おなかが痛いというとすぐに頭にうかぶ虫垂炎は、赤ちゃんにはほとんどなく、2、3歳すぎからときどきみられるようになります。激しい腹痛で転げまわって痛がっている子どもでも、浣腸すると便とガスがでるとケロリと治ってしまうことがありますが、痛みが続き、吐き気、嘔吐があって、だんだん元気がなくなるときは、なにか病気があると疑わなければなりません。

 腹痛の原因はいろいろありますが、家庭での手当てとしては、強い痛みのときは一度浣腸して様子を見るとともに、便を観察しておくことが必要です。またおなかを温めると痛みをやわらげることがありますが、虫垂炎の場合は進行を早めるおそれがあります。
 

はじめてママ&パパの離乳食 (実用No.1シリーズ)