外に出てもいいという飼いネコの場合、偶然外で家のネコに出会ったときに、飼い主のほうは「あ、○○ちゃんこんなところにいるの」と話しかけたりしても、なぜかネコは知らん顔、よそよそしい素振りをすることがほとんどです。
家の中にいるときは、あんなに甘えてくるのにどうして、とがっかりしてしまいます。
これは、一つにはネコの視力があまりよくないからです。少し離れているものは、ぼんやりと何かががあるという程度にしか見えていません。ネコからしたら、そこにいるのは飼い主なのか、見知らぬ人なのかわかりません。
そんなときは、かなり近づいて名前などを呼んで、飼い主であることを知らせましょう。
しかし、チラッと目線を向けるだけで、また知らん顔にもどってしまうでしょう。ネコは犬のように飼い主を大歓迎するなんてことはありません。
ネコの世界には出会った相手の目をみないというルールがあります。相手の目をじっと見続けるのは争いのモードになります。
家の中では飼い主の目をじっと見つめて何かを訴えてくるネコも、一歩家をでれば、持って生まれた本能が優先するのでしょう。
その結果、出会った相手の目を見ようとはしないので、飼い主にとっては知らん顔をされたという印象になるのでしょう。
このように、人に飼われているネコは愛玩動物として得ている体験的な行動様式と、本能による行動様式を併せ持っています。
ですので、ますますネコは不思議な生き物として、人を魅了し続けるのでしょう。
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