ネコはちゃんと水をあげているのに、水道の蛇口からポタポタと落ちる水を飲んでいることがあります。
この行動を考えて、ネコの水やり器に一つに、チョロチョロと清流のような音を立てて、水道のように水が流れ落ちてくる仕組みのものもあります。
蛇口から出たばかりの、新鮮な水が好きなのでしょうか。ところが、汲みたての水をあげても、鼻を近づけるだけで、しばらくたってから飲んだり、浴室の床をぬらしている水を舐めたりします。
ネコにしてみれば、この蛇口から水を飲むような行動には理由があります。
野生時代のネコは、水の補給は、地面にできた水たまりや、木の洞や岩のくぼみに溜まった水、寒い日は別として、ふだんは生温かい水を飲む機会のほうが多く、汲みたての水はちょっと冷たすぎるのかもしれません。
また、水道から汲みたての水より、しばらく置いておいた水や浴室の床をぬらしている水を好むのは、冷たすぎないこと、カルキ臭などがほどよく抜けていることなどの理由からでしょう。
では、蛇口からポタポタとたれてくる水はどうして好きなんでしょうか。
これは、水の味が好きというより、ポタポタとたれてくる水滴の動きや音が「動くもの＝獲物」を連想させ、ネコの狩猟本能を刺激するからでしょう。
蛇口に口をつけて、落ちてくる水滴を受け止めて飲む。こうしたとき、ネコはのどの渇きを癒すのと一緒に、遊び気分を楽しんでいるのでしょう。
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