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アルツハイマー型認知症

 
認知症の約50%を占めるのがアルツハイマー病です。
 アルツハイマー病では「もの忘れ」が特徴的な症状です。アルツハイマー病は認知症の原因となる病気の中で最も多く、約半分を占めています。

 症状は、「もの忘れ」から始まりますが、次第に日常的な動作ができなくなり、進行すると話すことも、歩くことも困難になります。発病からの生存期間は多くの場合3〜5年ほどです。


症状は

 アルツハイマー病は徐々に進行していく病気です。そのため進行の段階によって「軽度」「中高度」「高度」の3段階にわけられます。

「軽度」の症状
 同じ質問を何度も繰り返したり、物をどこかに置き忘れたり、約束したこと自体を忘れたりします。また、年月日があやふやになってきます。

「中高度」の症状
 自分のいる場所がわからなくなるため、近所でも迷うようになります。また、一人での買い物や季節に合った衣類などを選ぶことができなくなります。入浴することを忘れ、何日も入浴しないというようなことも起こります。

「高度」の症状
 人物がわからなくなって、夫や妻、自分の子どもがわからなくなります。トイレの場所もわからなくなり、尿や便の失禁が生じます。言葉が失われていき、使える言葉が減ってきます。


原因は


 主な原因はβアミロイドによる老人斑、脳の萎縮によるものです。アルツハイマー病を起こした脳はシミのような「老人斑」が広がり周囲の神経細胞を圧迫しこれを死滅させていきます。

 アルツハイマー病は65歳の人では数パーセントに過ぎませんが、75歳を過ぎると急激に増えています。しかしその原因については、まだはっきりわかっていません。


治療は


 アルツハイマー病にきく薬も治療法もないのが現状です。日本では製薬会社のエーザイから、アルツハイマー病の薬として「アリセプト」という薬が販売されていますが、ごく初期の人の何割かにしか効かないとされています。