ぜんそくの薬

ぜんそくの症状・原因・治療

気管支拡張薬

 ぜんそくの子どもの治療に必ず使うクスリに「気管支拡張薬」があります。発作で細くなった気管支を拡げる働きがありますから、ぜんそくにはきわめて有効です。飲むとすぐに効果があらわれますし、遅いものでも3時間もすれば効いてきますので、発作のときや短期間の治療の場合はよく使われます。

 短期間の治療の場合は気管支拡張薬を使いますが、なかなか症状がよくならないときや、気管支拡張薬を減らしたり、やめたりすると発作が起こるような場合には「予防薬」を使うことになります。

 予防薬はすぐには効かないとよく思われていますが、1週間前後で効くような薬もあります。また効果がでるまで1ヵ月から数ヶ月を必要とする薬もあります。予防薬は当然のことですが、発作のときには役立ちません。しかし、ふだんは予防薬を使い、気管支拡張剤を使わずにすむような状態にもっていければ、発作のときだけ気管支拡張剤を使えるのでとても便利です。

 予防薬は飲み忘れてもすぐに症状が悪くはなりませんので、そのため薬をさぼりがちになることがあります。反対に、発作のときに使う気管支拡張剤はすぐに効いてくるので、予防薬より大切な薬と思われてしまいがちですが、どちらも必要な薬だということを忘れてはいけません。