ぜんそくの薬

ぜんそくの症状・原因・治療

抗アレルギー薬

 ぜんそくには、大きく分けて、アトピー型と非アトピー型がありますが、抗アレルギー剤は、このうち主にアトピー型、つまりアレルゲンがはっきりしているぜんそくに対して使われる長期管理薬です。吸入ステロイド薬と同様、発作をしずめる働きはありません。ただし、抗アレルギー薬は、ぜんそく治療の中心となる薬ではありません。ぜんそく治療で重要な役割をになうのは、やはりステロイド薬です。抗アレルギー薬は、吸入ステロイド薬を補佐するものとして使われます。

 たとえば、ぜんそくの症状が改善されてくると、その程度に応じて吸入ステロイド薬を使う量が減らされます。しかし、改善されたといっても、炎症の心配は完全になくなったわけではありません。そこで、吸入ステロイド薬が減らされた分をフォローするために抗アレルギー薬が使われます。また逆に、症状が悪化したときにも、吸入ステロイド薬の働きをサポートする薬として抗アレルギー薬が併用されます。ワキ役でありながら、ぜんそく治療になくてはならない薬が抗アレルギー薬です。

 抗アレルギー薬「インタール」
 抗アレルギー薬のインタールは、抗アレルギー薬の中で最も有名な薬ですが、直接吸入するという大きな特徴のある薬です。直接患部に届く薬ですから、確実な効果が期待できます。飲み薬のように体内をめぐりめぐって一部が気管支に作用するというわけではありませんので、副作用の心配もほとんどなく、きわめて安全な薬です。発作を予防する効果も非常に優れていて、使い始めて一週間ほどで効果があらわれてきます。