ぜんそくの治療

ぜんそくの症状・原因・治療

ぜんそくの治療

 ぜんそくの主な原因は、室内のダニの糞や死骸、ペットの毛やフケ、カビなどによるアレルギー反応です。これらのアレルゲンが気管支に侵入すると、免疫反応が起こり異物を排除しようとします。そのためぜんそくの人の気管支は粘膜がむくみ痰もたまっています。そしてのどがゼイゼイ鳴ったり、咳や痰(たん)が出たりして呼吸が苦しくなるのです。

 ぜんそくの治療は、薬物治療が中心となっています。症状に合わせてさまざまな効能や形状の薬を使っていきますが、薬物は大きく分けて長期管理薬(コントローラー)と発作治療薬(リリーバー)の2種類があります。

 長期管理薬は長期間にわたって発作を予防する薬で、「吸入ステロイド薬」や「抗アレルギー薬」など慢性炎症にたいしてゆっくりと効果をあらわします。長期管理薬を使用して3ヶ月以上発作がない場合は、薬をステップダウン(1段階下の薬に変えること)します。逆に今の薬で発作が起きてしまう場合はステップアップします。
 
 「発作治療薬」は即効性のある気管支拡張薬で、発作が起きたときや起きそうなときに使う薬です。気管支の筋肉にある「サイクリックAMP」という物質を増加させ、気管支を広げます。一部の軽症の人は吸入ステロイド薬でも予防できますが、激しい発作を起こす方は気管支拡張薬を使用し、空気を通すための気道を確保するようにします。
 
 ぜんそくは短期間で治るような病気ではありません。一般的に、治療には数年単位の時間を要することになります。そのため、日々のぜんそくの状態や症状、使用している薬の頻度などを、自分自身で自己管理していくことが大切になります。