歯周病の予防と治療ついてわかりやすく説明しています。


歯周病のセルフケアと治療

歯周病の予防と治療

うがい薬(洗口剤)

□洗口剤(うがい薬)

洗口剤とは口臭予防と口腔内殺菌、洗浄を目的としたうがい薬です。使い方は、口の中に洗口剤を含み、グチュグチュとうがいをし、その後吐き出します。ただし、吐き出したあとにすぐ水ですすぐと洗口剤の薬液成分が薄められ、効果が下がってしまいます。そのため水でゆすぐことは止められます。

 洗口剤に含まれている殺菌剤は強力で、ほとんどが歯周病の原因となる菌を殺す能力がありますが、同時に、口の中の善玉菌も殺してしまいます。善玉菌は口腔内の細菌たちのバランスを保ち、免疫機能を順調に働かせるのに欠かすことのできない存在です。善玉菌が減ると、口の中のバランスが崩れ、結果的には歯周病菌を増殖させることになります。

 こうした反作用もありますので、免疫力の落ちている中高年や高齢者、病人は、殺菌性の強い化学合成物の洗口剤の使用は控えたほうがいいといえます。



漢方うがい薬

洗口剤のように強い殺菌力で口腔内のバランスを崩さず、歯周病菌に有効な方法に漢方うがい薬があります。漢方うがい薬は、4種類の漢方生薬をブレンドしたものです。漢方うがい薬の特徴は、歯周病の原因となる菌はやっつけても、常在菌としてある善玉菌まで殺すことがないため、口の中の免疫バランスを崩すことがないという点です。さらに使い続けていると、免疫機能を整え、歯肉を強くしてくれるということも、さまざまなデータからわかっています。

 漢方うがい薬は「甘草(カンゾウ)」「檳椰子(ビンロウジ)」「肉豆く(ニクズク)」「益母草(ヤクモソウ)」の4種類の生薬から成っています。これら4種類の生薬は、乾燥させたものを煎じたりして、昔から使われてきたものばかりです。私たちの体を自然にちょうどよい具合に整えてくれるのは、ほとんど自然の物質ですから、体に安心なうがい薬といえます。