歯周病の予防と治療ついてわかりやすく説明しています。


歯の基礎知識

歯周病の予防と治療

女性の月経と歯周病

 男性に比べて女性のほうが、口腔ケアに敏感で、歯磨きも毎食後ていねいにしているという人も多いのですが、歯周病になるのは圧倒的に女性のほうが多いのです。これは歯周病菌と女性ホルモンの間に密接な関係があるためです。

 女性の月経には卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が関係していますが、プロゲステロンが増加すると、歯肉の毛細血管が拡張しやすくなります。そしてやっかいなのは、二つの女性ホルモンを栄養素とする歯周病菌がいることです。そのため、女性ホルモンが増加する時期になると歯周病が悪化するという人が多くいます。

 とくに、月経前症候群の人は、月経前になると歯周病の症状が出やすくなります。月経前症候群とは、月経予定日の10日前頃から、イライラや怒りっぽくなったり、下腹痛や腰痛、便秘などに悩まされることをいいます。口の中にも症状があらわれ、歯肉が赤くはれ、出血しやすくなったり、知覚過敏を訴える人もいます。