片頭痛はいったいどのようにして起こるのか、まだはっきり解明されていませんが、神経伝達物質のひとつであるセトロニンとの関わりがあるとされています。血管の拡張を防いだり、広がった血管を収縮させる働きがあるセトロニン。少し前までは、血中のセトロニン濃度が上がると、血管を収縮して片頭痛の前兆が起こり、その後、セトロニン濃度が下がると血管が拡張して頭痛が起こると考えられていました。しかし、最近では、むしろセトロニン受容体と片頭痛の関係が注目されています。
また、三叉神経血管説という説もあります。脳の血管をとりまく三叉神経になんらかの刺激があると、さまざまな神経伝達物質が放出されます。これが頭蓋内の中の血管を拡張させ、血管の周りに炎症を起こさせ、頭痛が起こるのではないかと考えられています。
現在、片頭痛治療薬として注目されているトリプタンはセトロニン作動薬といって、セトロニンのような作用をする薬です。トリプタンは三叉神経と頭蓋内の血管に働いて、炎症と血管の拡張を押さえ、痛みを改善させると考えられています。しかしまだ、どの説も研究段階です。 |
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