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頭痛の原因・治療

 頭痛・片頭痛の原因・治療

薬物乱用頭痛に注意

 片頭痛の人が鎮痛剤を飲みすぎると起こるのが薬物乱用頭痛です。片頭痛発作が怖くて、そのたびに鎮痛剤を飲んでしまう。そんな状態が長く続いていると薬物乱用頭痛になりかねません。
 鎮痛剤は不安と痛みをやわらげてくれますが、過度に飲むと逆効果になってしまいます。そして、痛みをやわらげるどころか、逆に頭痛を引き起こします。薬物乱用頭痛がなぜ起こるのか、その原因はまだわかっていません。しかし、片頭痛の人が鎮痛剤を飲みすぎることにより引き起こされる場合がほとんどです。緊張型頭痛の人が鎮痛剤を習慣化しても起こると考えられていますが、腰痛持ちの人が鎮痛剤を飲みすぎても薬物乱用頭痛にはなりません。頭痛持ちの人が鎮痛剤を飲みすぎると、脳の痛みをつかさどるメカニズムを狂わせるのではないかと考えられています。
 薬物乱用頭痛は一度なってしまうと、対処がきわめて難しく、原因となった薬をやめるということが治療となり、ひとりで抜け出すのは困難になります。
 薬を飲む目安としては、頭痛持ちの人で週に2回以上鎮痛剤を飲む状態が3ヶ月以上続いていると危険信号です。そのような場合は手遅れになる前に専門医を受診してください。なお、次のような場合には心配ありません

【例】毎年、梅雨どきになると頭痛がひどくなりため、6月から7月にかけて、かなり頻繁に鎮痛剤を飲んでしまう。でも梅雨が終われば頭痛もおさまり薬も必要がなくなる。

【例】生理中に頭痛が起こるので、生理の始まる4日間は続けて飲んでしまう。しかし、それ以外は薬は飲まない。

このように、短期間だけなら大丈夫です。問題なのは、だらだらと年中薬を飲み続けてしまうことです。