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女性のうつ病

女性のうつ病

うつ病の精神療法

 うつ病の精神療法は、うつ病の患者さんの心理面にアプローチする治療方法です。うつ病は、抗うつ薬による薬物療法だけでも、精神療法だけでも治すことは出来ません。薬物療法と精神療法は、いわば車の両輪のようなものです。
 まず初めに薬物療法によってうつ病の症状を落ち着かせ、自分を冷静に客観的に見られるようになってから精神療法を開始するのが一般的です。うつ病の治療で、精神療法が中心的になるのは、うつ病の程度が比較的軽度で、なおかつ、環境、役割の変化や喪失体験といったストレスの原因がはっきりしている場合です。

 精神療法は支持療法(一般精神療法)と特殊精神療法に大別できます。支持療法は医師が患者さんのこころの状態を探り、それをサポート(支持)することで精神的自立をはかり、社会復帰に導いていくものです。うつ病の人に対しては、医師はとがめたり、安易に励ましたりはしません。まず患者さんに「自分は病気なのだ」という自覚を促し、その上で、それがどんな病気なのか、どういう経過をたどり、どのように回復していくのかといった点を十分に説いていきます。特殊精神療法とは、ある特定の技法を用いて患者さんの深層心理を探ったり、抱えている悩みや問題を分析するものです。認知療法、行動療法、対人関係療法などさまざまな方法があります。