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女性のうつ病

女性のうつ病

うつ病の精神的な症状

うつ病の人のこころの状態を言葉で言い表すとすれば「気がめいる」、「気分が重い」、「沈んでいる」、「気が晴れない」・・・自分からはっきり「ゆう鬱」と表現することは意外と少ないようです。うつ病特有の抑えつけられて憂うつな気分を「抑うつ気分」といいます。だれでも一時的に憂うつな気分になることはありますが、うつ病の場合は、抑うつ気分が数週間から半年、ときには1年以上と長期にわたって続きます。
 不安が強いと「いらいらして、いてもたってもいられない」という状態になることがあります。また、もの悲しく、さびしい気分にもなります。自分自身を過小評価して劣等感を抱いたり、なにをするにも自信がなく、失敗を過度に恐れるようになることもあります。理由もなく後悔の念にさいなまれ、「周囲に迷惑をかけてしまった」と自分を責めるケースもみられます。さらに、物事を悪いほうにばかりに考え、ときには絶望的な気分におちいってしまいます。「生きていてもしかたがない」と思いつめ。実際に自殺を図ることもあります。

気分や意欲の低下
うつ病の中心的な症状ですが、「憂うつ」、「気分が晴れない」、「気が沈む」、「悲しい」、「寂しい」、「むなしい」、「つまらない」、「つらい」など人によって訴え方はさまざまです。自分が価値のない人間のように思えたり、過去を悔いたり、将来を悲観的に考えたりといった症状が続きます。また、突然理由もなく涙がとまらなくなったり、自分が劣等感の固まりのように感じることもあります。そのため、外出や人との接触を避け、人と話すのもつらく苦しいような感じがします。一日のうちでは、朝のうちに、こうしたうつ状態が強く現れ、時間とともに少しずつ軽くなり、夕方には軽くなるパターンをたどります。

活動性の低下
気分や意欲が低下して、仕事をしたり、外出したりすることがおっくうになります。主婦であれば料理や家事などの家事をする気にならなくなったり、子育てをしている母親であれば、子どもの世話さえする気がなくなったりします。見だしなみにかまわなくなったり、性欲も減退します。話のテンポが遅くなったり、返事に時間がかかるようになることもあります。

考えがまとまらない
テレビを見たり、新聞や本を読んでも集中できず、会社員の場合は、会議の内容についていけなくなる。主婦の場合には、買い物が決まらない、料理の手順がわからなくなったりすることがあります。考えがまとまらないことが続くと、自分の能力のなさは自分のせいだと思い、自分を責めるようになり、「こんな自分は、生きている価値がない」などと、思いつめ、自殺したくなることもあります。

自責感
気分や食欲が落ちたり、集中できなくなることから、自分に自信が持てなくなります。自分は価値のない人間だと感じたり、自分と関係のない出来事を自分のせいだと思い込んで、罪の意識を感じることもあります。また、過去の小さな過ちを悔やみ「とり返しのつかなにことをした」、「申し訳ない」、「罪を受けなければならない」などと嘆くこともあります。

決断力・集中力の低下
決断力も低下し、周囲の人には頭の働きが鈍くなったように見えます。仕事をしていても集中することができないため、同じことでも以前より時間がかかるようになり、ミスが多くなります。

目的の場所を通り過ぎてしまったり、待ち合わせの場所を忘れる、電車やバスなどを乗り過ごすことなど、ちょっとした度忘れが目立つようになります。

自殺願望
うつ病になると、気持ちが沈み込んでつらくてたまらないために、死んだ方がましだと考えるようになってきます。うつ病のときには自分の気持ち抑える力が弱くなっていますから、普通のときなら考えられないような思い切った行動をすることが多くなります。少し症状が良くなると、死にたいと考えれば、その気持ちをすぐに行動に移せるようになるため、少し良くなったときに自殺の危険性が高くなるといわれています。