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女性のうつ病

女性のうつ病

月経前症候群

月経の始まる10日前〜数日前には腰痛、腹痛、乳房痛、むくみ、便秘、下痢、吐き気などの身体症状や、うつ状態、イライラ、不安感、絶望感、過眠などの精神症状に悩まされる人がたくさんいます。このような症状は月経の開始と同時か、または開始後2〜3日くらいでおさまります。
 月経前に精神状態が不安定になる人は全体の20〜30%くらいいるといわれています。大半の人は症状が軽く、日常生活に大きな影響を与えることはありませんが、中には精神症状が強くおこるために、物事に対する興味がなくなったり、集中力が低下するので仕事の能率が悪くなったりします。また、他人から拒否されることに対して過敏に反応したり、他人と衝突したり、食欲がなくなったり、疲れやすくなることもあります。犯罪やトラブルをくり返す女性の中には、この時期に多いという報告もあります。この月経開始前の症状は10代から20代にかけて多くおこります。

対策
エストロゲンとプロゲステロンの合剤、排卵誘発剤、漢方薬、抗不安剤などの薬や、むくみをともなうときには利尿剤などを使用することで治療ができます。症状が強い人は、月経が始まれば治るのだからとがまんせず、早めに産婦人科や精神科に相談することが必要です。
 また、運動をしたり、食事をいつもと違うものにしたりして、気分転換をはかるとともに、アロマテラピーを行ったり、音楽などを聞いてリラクゼーションをはかるようにします。そして、このようなつらい症状はホルモン分泌のバランスによって起こるのだということを理解することによって、気持ちが楽になることもあります。