職場は一種の自己表現の場です。重要な仕事を遂行することにはやりがいもあるし、家事や育児とは違って結果がすぐ出て、頑張れば頑張るほど評価も高まります。能力の高い女性ほど周囲の期待も大きく、ますます重要な仕事をまかされるようになります。その結果、だんだん仕事がきつくなってしまいますが、期待されると逃げることもできないのがこのタイプの女性もいます。そのうえ、家庭を持っている女性の場合は、仕事と家事や育児との両立が当然のことのように要求されます。
最近では家事も育児もになおうとする男性がふえてきましたが、まだまだ女性にかかる負担のほうが圧倒的に重いのが現実です。しかし、一人の人間のできることには限度がありますから、その人の許容用量以上のことをしつづければ、心身の不調を招くようになります。仕事にも家庭にも頑張りすぎるあまり生じる心の病を「スーパーウーマン症候群」と呼んでいます。また、女性の場合、働きに見合った昇進がない、セクハラがあるなど不利な職場環境がストレスにつながることがあります。
燃え尽き症候群
いままで意欲的に働いていた人がある日突然働かなくなったり、働く意欲が低下してしまう状態を「燃え尽き症候群」と呼んでいます。燃え尽き症候群は極度の身体疲労と感情の括弧があり、少し休息すれば回復するような疲れとは違います。自覚しないままに許容量以上の負担がかかっていて、ついに支えきれなくなって起こるのだろうと考えられています。燃え尽き症候群はまた、努力が報われないときにも起こります。たとえば、終末期の患者を親身になってケアしていた看護師が、患者に死なれたときに発症することが知られています。医療、福祉、教育に携わる人に多いと言われています。 |
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