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糖尿病について

   看護婦さん
糖尿病とはどんな病気
 
血液中の糖分が慢性的に多くなる病気
 糖尿病は、尿に糖が出る病気だと考えられがちですが、必ずしもそうではありません。血液中の糖(血糖)の量が慢性的に多くなるのが糖尿病です。

 尿に糖が出てくるのは、ある一定以上に血糖が多くなった場合で、糖尿病であっても、尿に糖がでないこともあります。


 血液中に糖の多い状態が長く続くと、その結果として、しだいに血管や神経が痛めつけられ、腎臓、目、神経をはじめとする、全身のさまざまな部位に障害を起こします。こうした合併症を引き起こすのが糖尿病の恐ろしいところです。

 また、糖尿病はかなり進行しないと、自覚症状は出てこないため、血糖値が高い状態が続いても、本人が病気に気づいていないことがよくあります。


成人の5人に1人は糖尿病の疑いが
 日本の糖尿病の患者数は、この10年で約700万人から900何人に増えてきています。予備軍も含めると成人の5人に1人は糖尿病の疑いがあるといわれています。しかし、糖尿病の人でも、半数以上は治療を受けていません。

 血糖値が高めでも、目に見える症状がありませんので、のどの渇きや、だるさなどの自覚症状があらわれたときには、すでに合併症が進んでいることもあります。

 そうならないためには、職場の健康診断などで血糖値が高いと指摘されたときは、きちんと再検査を受けるようにすることが大事です。
早期に気づいて生活習慣を改善すれば、血糖値も改善できます。


糖尿病の原因は遺伝的要因と生活習慣
 糖尿病のほとんどは、糖尿病になりやすい体質をもっている人に「過食、運動不足、肥満、妊娠、大量飲酒、ストレス」などの環境要因がかさなったときに発症します。糖尿病になりやすい体質は遺伝するので、近親者に糖尿病の人がいる場合は発症する可能性が高くなります。

 逆に、糖尿病になりやすい体質をもたない人なら、環境要因が加わっても、糖尿病になることはほとんどありません。糖尿病は生活習慣病といわれていますが、必ずしも生活習慣だけで起こる病気ではありません。

 しかし、糖尿病になりやすい体質をもっている人はかなり多く、日本人の3割くらいと考えられています。ということは決して特殊な体質ではないということです。これまで親近者に糖尿病の人がいないからといって、必ずしもその体質をもっていなとはいえません。