口の中は、いつも唾液が出て潤っています。その睡液の分泌量が減少して、口が渇ききった状態がドライマウスです。舌や歯ぐき、ほおの内側の粘液も睡液によって保護されているので、口の中が乾くと、歯と舌などがこすれて小さな傷がたくさんできて、舌がピリピリと痛くなってきます。
また睡液が少ないために、食べ物が飲み込みにくくなったり、発音がしにくくなったりします。食べ物の味は、味の成分が睡液にとけてはじめて感じられるものなので、睡液が少ないと、食べ物の味もわかりずらくなり、「何を食べてもおいしくない」などのように、日常生活の中でさまざまな支障が生じてきます。
さらに睡液には、口の中の抗菌作用、自浄作用がありますから、ドライマウスになると、口臭がひどくなったり、虫歯や歯周病にもかかりやすくなります。睡液は年齢とともに分泌量が減ってくるものですが、とくに更年期からは、女性ホルモンの分泌が低下することによって口の中が乾いてきます。そのためドライマウスは更年期以降の女性に多く、50歳以上になると急に増えてきます。 |
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ドライマウスの治療法としては、口の乾燥や痛み、口内炎などに対しては、口の中の粘膜を修復する働きのある、うがい薬や、睡液に近い成分を配合した保湿ジェルや保湿スプレーを使って口に潤いを与えます。なお、ガムを噛むことも睡液の分泌を促します。口の中の乾燥が気になる人は上手に使うとよいでしょう。 |
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