自分の意に反して勝手に尿がもれてしまうことを、尿もれ、あるいは尿失禁といい、40〜50代の女性の3人に一人は尿もれや尿失禁に悩んでいるといわれています。
脳の病気や神経の病気でも起こりますが、更年期の女性にみられるもののほとんどは、笑ったり、くしゃみをしたり、重い荷物を持ち上げるなどしておなかに力が入ったときに尿が漏れるものです。また、尿意を感じてトイレに行くものの、がまんできずに途中でもらしてしまうこともあります。
その原因は骨盤内にある膀胱や子宮などを支える筋肉が弱くなることで起こります(腹圧性尿失禁)。この筋肉は加齢とともに弱くなりますが、更年期になると。肥満や閉経などによる女性ホルモンの分泌低下によってさらに弱くなるためです。 |
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腹圧性尿失禁の場合は、弱った骨盤底筋の筋力を鍛える体操を行います。そして尿道や肛門、膣周囲の筋肉をゆるめたり、締めたりする運動で軽い尿失禁なら、このトレーニングで改善できます。また、HRT(ホルモン補充治療)や、漢方療法も有効です。筋肉の働きを強める尿失禁治療薬などが用いられることもあり、症状が重く治療効果が得られないときは、手術が行われることもあります。日常的には、失禁に備えて、外出時は下着などの替えをもって出かけると安心です。市販の失禁用下着やパッドなども利用してみましょう。 |
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