更年期症状の意外な症状の一つに知覚の異常があります。手足がしびれたり、皮膚の表面が強い日差しを浴びたときのようにぴりぴりしたり、アリでもはっているような不快な感じに襲われるものです。
人によってはしびれというよりは、手足の感覚がいままでとなんとなく違う、鈍くなったような気がする、といった違和感として現れることもあるようです。
女性ホルモンのエストロゲンには、皮膚の張りを保つ働きがあります。更年期になってエストロゲンが減少すると、老化が進んで皮膚が薄くなり、皮脂も水分も減って皮膚が乾燥しやすくなります。皮膚が薄くなって皮脂も少なくなると、皮膚の弾力が少なくなるだけでなく、刺激も受けやすくなるわけです。
そのため、ほんのささいな刺激にも反応し、しびれのように感じたりするのです。自律神経の乱れもこうした感覚の異常に関係していると考えられます。 |
|
|
不意に手足のしびれやアリがはっているような感じになると、神経に異常が起きたかとびっくりするかもしれませんが、更年期の症状であれば心配はいりません。
ただし、症状が強く気になる場合は婦人科や整形外科、神経内科を受診しましょう。治療は、自立神経調整剤や精神安定剤、漢方薬、HRT(ホルモン補充治療)などが用いられます。
血液の循環が悪くなると症状が出やすくなりますので、体を動かすことを心がけてするようにします。また、ぬるめのお湯にゆっくりつかって体をあたためたり、しびれが生じている皮の部分をマッサージするなどして血行をよくすると症状が和らぎます。 |
|