更年期の症状の訴えで最も多いのが、のぼせやほてり、多汗です。昼夜に関係なく突然起こりますが、人に会うなどの緊張感がきっかけで起こることもあります。中には、いつ症状があらわれるか心配で、外出や人前にでるのがおっくになってしまう人もいるようです。また、夜中になるとたくさん汗をかくために熟睡できず、睡眠不足からイライラが昂じるなど、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
原因は日によって、あるいは1日に数回、エストロゲンの分泌が急上昇したり急降下したりするために起こります。この急激な変動に影響を受けて、自律神経が乱れるために、のぼせやほてり、多汗といった症状が起こると考えられています。 |
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のぼせやほてり、多汗は病気ではありませんがつらいものです。本人にとっては恥ずかしいことでも周りの人にとってはほとんどわからないものですので、あまり気にする必要はありません。
たとえば、人前で汗をかいたとき、恥ずかしがって緊張すると、よけいに自立神経が乱れて汗がでます。そこで、「私は汗かき・・・」と思い切って言ってしまうほうが気も楽になり、体の緊張もほぐれます。
また、外出の際などには、吸湿性のあるハンカチを用意するなど、準備を万端にしておくと、それが安心につながるので、汗がでにくくなったりします。日常生活に支障がでてきたり、気になるときには、婦人科や女性外来などで相談するようにしましよう。HRT(ホルモン補充治療)や漢方治療、自立神経調整剤などを用いた治療が行われます。 |
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