貧血の症状、原因、治療についてわかりやすく解説しています。

 
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お医者さん

貧血とは何か

 
 若い女性の貧血は、ますます増える傾向にあります。現在では5人に一人が貧血(鉄欠乏症貧血)だといわれています。

 ほとんどの貧血は、体のなかの鉄が不足するために起こります。鉄は赤血球の中心となる成分ですが、鉄が不足してくるとヘモグロビンがうまくつくれなくなり、赤血球の中のヘモグロビンの量が減ってきます。

 ヘモグロビンは、タンパク質と鉄が結合してできたものですが、この鉄が酸素をとらえて体のすみずみまで運ぶ働きをします。貧血は、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減って、体じゅうが酸素不足の状態になる病気です。

 そうすると、顔色が悪い、息切れ、めまいや頭痛などの貧血とよばれる症状が起こります。

 貧血は若い女性の代名詞といわれるくらい多い病気です。女性は、初潮から閉経までの期間のうち、だいたい10%が鉄欠乏性貧血状態にあるといわれています。

 月経による出血は、貧血に大きく影響しますが、若い女性に貧血が増えている理由はそれだけではありません。若い女性のかたよった食生活や、極端なダイエットにあると考えられます。

 貧血の治療には鉄剤を服用します。特に軽い鉄欠乏性貧血の場合は、足りない鉄を補充しながら食生活に気を配ることで1〜2ヶ月で改善します。