TEACCHの実践方法としてよく知られているのが、「構造化」です。「構造化」とは、部屋や空間にそれぞれの意味を持たせて、子どもが行動しやすい環境を作ることです。
自閉症児は、多目的で自由な空間での行動が苦手です。なにをすべきか判断できず、かえって混乱を起こします。各部屋に特定の意味をもたせることで、そうした混乱を避けることができます。
自宅をひとつの大きな空間として考え、子ども部屋は勉強エリア、居間は遊びエリアなど、各部屋に役割を持たせます。部屋の意味がはっきりすると子どもは安心します。
例えば、子ども部屋は勉強スペース専用にします。集中して学習できるよう必要最低限の勉強道具だけを置きます。居間は生活全般と遊びのスペースとします。勉強道具は置かないようにして、遊びと勉強を分けて考えるようにします。台所は手伝いのためのスペース。食器運びや料理、ごみ捨てなどをする場所として覚えさせます。
また、廊下や居間の入り口にボードを作り、スケジュールカードを貼り付けます。子どもは作業がひとつ終わるたびにここにもどり、次の作業を確認するようにします。 |
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