子どもは人のまねをして行動を覚えていくものですが、自閉症児は人まねをするのが苦手です。例えば、自閉症の子どもが歯磨きやトイレ、入浴などを上手にできないのは、「歯磨きをする」という抽象的な表現を理解できないからです。歯ブラシを何度、どのように動かせばいいのか、目で見てわかるように教えると理解できます。ただ歯磨きをして見せたり、話して説明するだけではうまく伝わりません。どのような順番で、どれだけの回数をくり返せばいいのか具体的に提示するようにします。
トイレや入浴も同じです。作業のひとつひとつを、イラストや写真で説明すると、ずっと理解しやすくなります。視覚的構造化のアイデアを工夫できるようになると、子どもの自立的活動が発展して親子の共生が楽しくなってきます。 |
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