自閉症児 家庭・学校での接し方


通常学級か、特別支援学校か

 障害があっても、子どもを通常学級に行かせたいと思うのは、親としてふつうの考え方なのかもしれません。学校には毎日不安や苦痛のないように、できるだけ楽しく通うことがとくに大切です。

 しかし、周囲とのコミュニケーションや学習に適応できない場合、通常学級に通うのは、混乱のもとになりがちです。そういった場にいると、子どもはより適応しづらく感じてしまいます。

特別学級に通い、障害を理解した先生と接したほうが、情緒的に安定して、学べることが多くなります。無理に通常学級をめざさず、子どもの特性にあった通学先を選ぶようにします。

(特別支援学校)
障害者が幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準じた教育を受けることと、学習上または生活上の困難を克服し自立が図られることを目的とした学校。盲学校(もうがっこう)、聾学校(ろうがっこう)、養護学校(ようごがっこう)がある。自閉症児は養護学校に入る。

通常学級には行けないの?
通常学級に通うことには、専門教育を受けられないというデメリットがあります。家庭で療育を続けながら、学校では一般的な教育を受けることになりますが、毎日不安や混乱なく学べなければ、教育効果はあがりません。

ただし、平成19年度からは。通常学級に通いながら、専門教育を受けられる「特別支援学級」が、さまざまな発達障害にも対応しはじめました。この制度が今後より充実すれば、通常学級に通うことも期待できるかもしれません。


 
自閉症児 家庭・学校での接し方
言葉以外のコミュニケーションで 遊びながら学習させる
手順を具体的に教える 部屋を「構造化」する
視覚で理解させる 時間割で時間の感覚を身につける
興味ある科目を生かす 通常学級か、特別支援学校か