自閉症児 家庭・学校での接し方


視覚で理解させる
 発達障害児の多くが、話し言葉よりも絵や文字で説明したほうがよく理解できます。TEACCでも、イラストを活用した指導法が重視されます。絵や図、記号を活用して、子どもが理解や反応をしやすいやり方で伝えましょう。

 絵や図を使った療育を続けていくと、子どもはカードが特定のものを示すことを覚えて、それを自分から使うようになります。カードを使って食べたいものを示したり、トイレに行きたい気持ちを伝えたりすることを覚えます。そうしてコミュニケーションがはじまります。

 言葉の遅れがある子どもでも、言葉を覚えないだけで、理解力がないわけではありません。言葉で何度言い聞かせても覚えられないことが、イラストや写真をみせながら説明すると、とたんに理解ができる場合があります。ビジュアルを活用することが、生活のサポートにつながります。イラストや写真をきっかけに、ものの名前を覚えることもあります。

 ただし、すべての自閉症児が視覚を使った理解を得意としているわけではありません。子どもによって、理解しやすい方法はさまざまです。まれには絵よりも音を好む子どももいます。視覚化することが絶対の方法とは考えず、子どもの理解度をみながら、必要に応じてとりいれるようにしていくとよいでしょう。

 
自閉症児 家庭・学校での接し方
言葉以外のコミュニケーションで 遊びながら学習させる
手順を具体的に教える 部屋を「構造化」する
視覚で理解させる 時間割で時間の感覚を身につける
興味ある科目を生かす 通常学級か、特別支援学校か