HOME  
   
 
ダウン症の基礎知識。正しく知っていますか?
 
ダウン症は病気?
 染色体異常が原因のダウン症は病気と少し違います。人間は一人ひとり、外見も違えば性格も異なっています。染色体異常は体質とか個性の一つと考えたほうがいいでしょう。合併症などがなければいたって健康な人が多いです。



生まれてすぐダウン症だとわかるの?
 ダウン症の赤ちゃんは、その顔つきの特徴や筋肉の緊張が弱く、からだがやわらかいなどのことから、出生直後に抱いたときに産科医や看護婦さんが気づくようです。生後1ヶ月ほどで診断されることがほとんどです。



ダウン症の検査はすべきか
 羊水検査などで、胎児の段階でダウン症かどうかをある程度判断することはできます。ですが、医師によっては検査のことを話さない場合もあります。もし検査について話したとしても、受けるか受けないかはお母さん次第です。家族とよく話し合った上で決めましょう。



必ず合併症があるの?
 合併症は必ずおこるわけではありません。また、ダウン症に特有の合併症はありません。先天性の疾患としてよく知られるものの一部が、ダウン症でやや多くみられます。



ダウン症の子どもは手がかからない?
 ダウン症の子どもはおとなしいといわれています。おとなしくしていると、どうしても、育児の手が離れがちになってしまいますが、おとなしくても積極的に語りかけるようにしてください。子どもとのコミュニケーションは精神的な安定とともに、知育に対して良い影響を与えます。




言葉の遅れはあるの?
 ダウン症の子どもの多くは、言われていることはわかるのに、話すのが遅れがちです。音を聞き分ける力が弱いために1音1音話すことができないためと考えられます。しかし、言葉だけに頼らず、子どもの様子や表情、身振りなどから、言いたいことを読み取ってコミュニケーションをとるようにしましょう。



ダウン症の子どもの育て方は?
 基本的な育て方は健常の子と変わりません。ただ、とてもゆっくり成長していくので、いろいろなことができるようになるまで少し時間がかかります。
 早い時期からの働きかけが大切なので、ほほえみかけ、話しかけ、遊んであげるようにすることが大切です。日常の動作や家事の手伝いなどは、少しずつ根気よくくり返し教えてください。




学校はどうなるの?
保育園や幼稚園のときの友達と一緒に、地域の小学校や中学校へ通っている人がたくさんいます。小・中学校の状況は、まだ地域差がありますが、少しずつ地域の学校での受け入れが進んできています。
 そのほかには年齢や個々の状況に応じて特別支援学校(養護学校など)を選ぶ人もいます。



将来自立はできるの?
 施設や作業所ではもちろん、レストランやパン屋、クリーニング店など、様々な分野で多くの人が働いています。画家や演奏家、海外では俳優として活躍している人もいます。



ダウン症は遺伝するの?
 ダウン症のほとんどは染色体の異常が原因です。ですので、ほとんどの場合は親からの遺伝とは関係ありません。