HOME | |
|
|
家庭での療育 |
|||||||
|
|||||||
|
|||||||
![]() ダウン症の子どもは、一見おとなしく、また身体の発育も遅いので大事に育てられがちです。しかし、子どもが将来、親から独立して一人の社会人としての生活の基盤をつくるためには、早い時期から規則正しい生活を送る習慣をつけさせなければなりません。 そのためには乳児期から基礎づくりを始めることが重要です。乳児期は身体的発達がめざましい反面、食事、睡眠など生理的機能の発達はまだ未熟です。それだけに生活のリズムをつくるには絶好の時期です。 ダウン症の子どもの早期療育の第一歩は、正しい生活のリズムの確立にあるといえます。早期から規則正しい生活のリズムをつくるようにしてあげることが重要です。 ![]() 離乳の目的は、固い食べ物を飲み込みやすくするために細かくかみつぶす、そしゃくの能力を赤ちゃんに身につけさせることにあります。 離乳を進めるには、こどもの口の状況をふまえて、無理なくすすめていかなければなりません。離乳を開始するには、まずおっぱいを吸って、飲み込む力が十分育っていることが大切です。 生後5ヶ月ころを目標に、1日1回、どろどろした食べ物を与えることから始めます。時期を遅らせると、離乳食を受け付けなくなることもあるので、思い切って始めるようにしましょう。 ![]() ダウン症の赤ちゃんに、特別の食事を与える必要はありませんが、注意しなければならないことは、幼児期をすぎると太りやすくなるということです。 原因はいろいろありますが、ダウン症の子どもは動きが少ないことや、母親が食べさせすぎることなどが考えられます。 ダウン症の子どもは、一般的にかむことが下手なので、食べ物をかまないまま飲み込んでしまうくせがつき、つい食事に量を多くとってしまいがちです。 肥満は、とくに心臓に欠陥のあるダウン症の子どもには深刻な問題となります。おかあさんは食事に気を配り、少ない量をゆっくりとかませることによって満足感を与え、食事量を多く取らせないようにすることが大切です。 ![]() ダウン症の子どもは便秘に注意しなければなりません。ダウン症の子どもの場合、腹筋が弱く、腸の動きも活発でないため、便秘になりやすいのです。 便秘予防のためには、1日1回、決まった時間に排便をさせる習慣をつけましょう。たとえ便意がなくてもトイレにいかせたり、おまるに座らせるようにします。これを毎日5分間くらい続けていると、成長するにつれて習慣になってきます。 また、腹部のマッサージも効果的です。1日3〜4回おへそを中心に、時計回りにマッサージをするようにします。 ![]() ダウン症の子どもには筋力の低下があるために、運動が苦手な子どもが多いようです。一方、私たちの生活は、運動と休息が一定のリズムで繰り返されています。 運動は、何かをしようとする意欲や意思、適切な判断力、緊張感や興奮などの情緒を育てます。また、心身のあらゆる組織、器官の働きを活発にする効果もあります。 ダウン症の子どもにも運動と休息のリズムを早い時期から教えてあげることが大切です。ただし、ダウン症の子どもは、運動の意欲が乏しいこともあるため、周囲のおとなの手助けが必要になります。なるべく子どもが自分で体を動かすよう手助けをしてあげましょう。 ![]() 皮膚が弱いダウン症の子どもは、風邪をひきやすく、また軽い風邪でもすぐに重い肺炎や気管支炎に移行してしまいます。 皮膚のたんれんをして、少々のことでは動じない、丈夫な体をつくることが大切です。また、皮膚感覚を育てると、ダウン症の子どもに見られがちな、触ることを嫌がって手足をすぐ引っ込めてしまう反応を防ぐことができます。 ![]() ダウン症の子どもは、口の中にも問題をかかえています。まず、ダウン症の子どもは、口の容量がせまいということがあげられます。 また、あごや舌、口唇の緊張感が弱いため、そしゃくする力が未発達で、そのため、ものをかむのに苦労するだけでなく、歯肉や歯に十分な刺激がくわえられないために、幼児のころから歯周病などになりやすいということがあります。 ダウン症の子どもの口の健康を維持するために、歯磨きとマッサージで口の中をきたえる必要があります。 |
|||||||
|
|||||||
|