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統合失調症とは
  統合失調症の原因、症状、治療
統合失調症とうつ病との違い
 
  統合失調症は思考の障害であり、うつ病は感情の障害です。統合失調症では幻覚や妄想などの精神症状が主なものですが、うつ病は何もやる気がしない、気分が落ち込む、億劫で何もできないなのが主な症状です。

 統合失調症とうつ病は本人や家族ではその区別ができないことが少なくありません。それは統合失調症の妄想や幻聴は、本人はそれが妄想や幻聴だと思っていないところにあります。

 例えば、統合失調症の妄想の場合、他人から「あなたの言っていることはおかしい」と言ったとします。そこで「やっぱり私の言っていることはおかしいかもしれない・・・」と理解して、間違っていることを修正できれば、それは妄想でなく錯覚である可能性もあります。

 ところが妄想の場合は、「自分の考えは絶対正しい」と強く確信していますので、他人からみて、あきらかに妄想だと思うような場合でも、本人は自分の考えが妄想であると理解できません。幻聴の場合も同じで、聞こえてくる声は実際の声のように思えて、幻聴であると理解できません。

 この幻想や幻聴が激しくなればなるほど、精神的な苦痛は大きくなり、本人はとても苦しくなります。そのために気分が落ち込んだり、行動するのが億劫になったりして、うつ病のような症状になります。