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統合失調症とは
  統合失調症の原因、症状、治療
統合失調症の治療
 
  統合失調症は、初期に適切な処置をすれば、かなり改善するケースが少なくありません。症状が進むと、治療しにくくなり、不治のまま生涯を終わることもあります。少しでも異変を感じたら精神科に相談することが早期治療のカギといえます。

 治療は通院と入院治療に分けられます。治療は薬物療法と心理療法が柱となりますが、その他の治療法も急性期か慢性期かなどに応じて異なります。いずれにしても、精神科医などの専門医を受診、相談する必要があります。


薬物療法

 統合失調症の治療は、薬物療法を中心に行われます。服薬は統合失調症の症状を緩和し、再発の予防と再発に伴う機能低下を防ぐために重要です。症状が激しい急性期には、抗精神病薬は特に効果を発揮します。また、症状が消失していても予防的に服薬することがとても重要です。

 薬物療法では脳内で過剰になっている神経伝達物質のドーパミンの働きを調整して症状を改善していきます。薬は比較的副作用が少ない「非定型抗精神病薬」が多く使われます。

 統合失調症の人に投与される薬は、長期間服用する必要がありますので、副作用のことは知っておく必要があります。ただし、自己判断で服薬を中断したり服薬量を調整しますと、症状が悪化したり副作用が強まることがありますので、主治医に必ず相談するようにします。


心理療法(精神科リハビリテーション)
 心理療法は、悩み事の相談、性格的な問題の改善というよりも、対人関係、社会生活に関するストレスにうまく反応できる力を身につけ、仕事に生かせる技術や人との接し方などを学ぶことができ、スムーズに安定した生活を送れるように手助けをするものです。

 心理療法を進めてゆくと、本人は次第に自分自身の病気の症状や性格、対人関係などについて体験的に理解するようになり、感情表現力も身についてゆきます。他人の感情を理解する力も少しずつついてゆきます。こうしたことが徐々に服薬の遵守や再発予防につながってゆきます。

 心理療法では本人、家族、そして医師との間に協力関係を築くことを目標とします。そうすることにより、本人が自分の障害を理解してコントロールし、処方通りに抗精神病薬を服用し、障害を悪化させる可能性のあるストレスを管理する方法を学びます。