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統合失調症とは
  統合失調症の原因、症状、治療
総合失調症の症状
 
幻覚症状
 実際にいない人や物が見えたり、ヒソヒソ話しなど、その場にいない人の声が聞こえたりします。声は実在しませんが、本人には「聞こえる」ので無視できません。内容は悪口や脅しなど怖いものが多く、本人は苦しみます。

 また、ときには、複数の人の声が頭の中で対話しているという幻聴が見られます。そのほかに「食物の味がおかしい」、「誰かに触れられている」といった幻覚もあります。


妄想

「人に追われている」、「自分を殺そうとしている」、「毒を盛られている」、「自分の部屋はいつものぞかれている」、「何か自分に盗りついている」等々、ありえないことが本当であるように信じ込んでいることがあります。これらのほとんどが、自分が被害者であり、周囲の出来事や人の行動を被害的に自分に結びつけるという内容のものです。

 初期には「なんとなく周囲の雰囲気がおかしい。大災害がおきそうだ」という漠然とした恐怖や不安を抱き、不安や恐怖を周囲の人に話すようになります。

 症状の進行とともに、具体的な妄想を訴えるようになりますが、周囲の人に否定されることにより、次第に妄想を話さなくなります。また、自分の意思や行動、言動は、他人やその他の特別なものに支配されていると思い、そのとおりに行動したり、話しをすることもあります。これらは本人にとっては、「うそ」、「いつわり」のない体験なのです。


会話、行動の異常

 ものごとを順序立てて考えることが難しくなり、話がまとまらず、混乱してきます。ひどくなるとまったく会話にならない言葉のられつになることもあります。

 症状的には会話が急に途切れたり、同じ言葉をくり返したり、話しかけてもまったく別のことをしゃべりはじめたりします。意味不明の言葉を使う、話しの筋道がまとまらない、支離滅裂な内容の話しをすることもあります。声も極端に小声だったり、時には大声でわめくようにしゃべったりします。

 行動面では。理由もないのに笑う、ムッとしたような顔をする、ブツブツひとり言をいう、他人の姿勢や行動を真似する、同じ姿勢をとり続ける、食事や着替え、入浴などの基本的はことをしなくなるなどが現われます。症状の進行とともに、やがては自分の部屋にとじこもりがちになります


感情の異常

 不安、恐怖、緊張感が強く、表情も硬く、体をこわばらせたりします。ときには現実感の喪失(離人感)を訴えることもあります。過敏さと鈍感さが同居しており、ささいなことに反応して感情のコントロールができなくなり、怒ったり、泣いたりするかと思えば、重大な出来事にも動じないという状態がみられ、行動にも影響を及ぼします。


その他
 ストレスに弱い、対人関係が苦手、一度にたくさんのことができない、集中力や持続力が続かなくなる、生活リズムが乱れるなど、統合失調症の人が共通して苦しむことです。これは症状ともいえますし、障害ともいえます。これらについては、薬の服用と合わせてリハビリテーションが大きな効果を発揮します。