毎日の世話の仕方
 

 セキセイインコが生活しやすい環境を。
 太陽の光、温度、湿度、風通しなどが適度に保たれ、騒音や振動、イヌやネコなどの外敵から身を守ることができるような環境をつくってあげましょう。



 ケージを置く場所と日光浴
 セキセイインコの健康ためには、気温の変化が少ない環境づくりをすることが大切です。一般には、朝ケージを外に出して、夕方室内に入れることが多いようです。

 日光浴は基本的には暖かい時間だけ、ほんの30〜1時間程度が理想です。そして、寒い時期に日光浴をさせるときは、風があまりこない陽だまりに置くようにします。

 しかし、巣引きの時期には、朝ケージを外に出して、夕方室内に入れることは、鳥の落ち着きを失わせてよくありませんので避けるようにします。

 太陽の光には細菌類を死滅させる作用があり、日光浴をすることは鳥の健康を保つために欠かせない紫外線も含まれています。とはいっても夏の直射日光は、鳥もまいっていまします。また、日光はあたっていても冬の寒さが厳しければ健康を外します。その季節に気温に応じて日光浴をさせましょう。



 温度と湿度
 セキセイインコが生活するのに適しているのは25度〜30度くらいが適温です。日本では季節による温度差が大きいため、その温度差を調節してあげることが大切です。

 本当は24時間、1年中一定の温度で保てるのがセキセイインコにとっては最適です。そのためには、鳥かごの前面以外を透明なビニールでおおいます。そして日光や窓ごしの日差しが直接当たらないところで紫外線の入った蛍光灯や間接光による明るい場所におくことが理想です。

 日本は梅雨時から夏にかけて、かなり湿度が高くなります。湿気が高いと、エサや水なども悪くなりがちですので、こまめに取り替えましょう。また、暑い日に鳥が羽をひろげてあえいでいるときなどには、通風をよくしてやりましょう。



 外敵に注意
 鳥の大敵はたくさんいます。ネコ、ネズミ、ヘビのほか、カラスやモズも大敵です。これらの敵は外に出しているときは要注意です。

 ネコやネズミを防ぐには、ケージを直接地面に置かないで、木の枝や軒先などにつるします。しかし、ヘビなどの侵入は完全にふせぐことはできません。また、カラスやモズのくちばしでつつかれたりした被害も少なくありません。

 このような外敵からインコを守るためには鳥を入れているケージにそれよりも大きなケージをかぶせて二重にする方法があります。ケージを二重にして、外側のケージを地上にしっかり固定しておくことでネコの害も防げます。



 エサの補給
 エサは毎朝たっぷり入れてあげましょう。鳥は1日エサを食べないと死んでしまいますので、エサを切らすことは厳禁です。とくにセキセイインコに殻付きのエサを与えているときは、中身をたべたあとの殻がエサ入れに残っているために、一見すると、まだ大丈夫と思っていたら、実はエサが全然なかったなんていうこともあります。

 エサをかえるときは、エサに息を吹きかけて殻をとばしてから、足りない分を補給して、新しいエサと古いエサを混ぜ合わせるようにするとムダがありません。


 エサは時間がたつと悪くなりますので、1週間に一回くらいは全部取り替えるようにしましょう。



 水の交換
 セキセイインコは、水浴びはしないので、大きい水入れは必要ありません。また、入れる水は水道水でかまいません。

 水の交換は毎日、早朝に行うようにします。水が汚れたり、暑くて水が悪くなったときは、その都度取り替えるようにします。また、水を交換するときは水入れもきれいに洗うようにしてください。

 水入れは、鳥のフンが落ちないように、止まり木の下を避けて、鳥が止まり木から飲みやすい位置で、しかも交換しやすいように入口の近くに置くとよいでしょう



 ケージの掃除
 ケージは鳥のフン、飛び散ったエサの殻や羽毛などでけっこう汚れますので、ケージの清潔を保つためには掃除はかかせません。しかし、巣引きのときは、鳥が驚かないように掃除はしないのが原則です、鳥かごに手を入れたり、巣箱をいじったりするのはよくありません。

 掃除は、ふつうは1週間の1度くらいが目安です。ケージの底受け、引き出しをはずして水洗いします。洗ったあとは日光にあてて乾かします。

 理想的にはケージは2個あると掃除が楽です。また、掃除だけでなく、飼っている鳥の一羽が病気になったときの隔離や、続けて巣引きをさせないためにオスとメスを引き離すときなどにもケージが2個必要になります。



 旅行に行く時のエサと水は
 知り合いなどに預かってもらえる人がいればそれにこしたことはありませんが、そうでない場合はそれなりの準備をしていくことが必要です。セキセイインコは1週間以内の旅行でしたらエサと水の対策は可能です。

 エサは「自動給餌器」を利用すると便利です。また、エサをいれた容器をいくつもケージの中にいれておくのも方法です。水の補給には「自動給水器」が利用できます。しかし、自動給水器は、暑い時期には水が悪くなりやすいので、特に内部まできれいに洗って水を入れるようにしましょう。