セキセイインコの人気の秘密


 かわいくて、しかも丈夫で飼いやすい
 セキセイインコは約8600種ある鳥類の中でも飼鳥の代表的な鳥の一つです。セキセイインコの人気の秘密は、色彩もきれいなのですが、まずはその姿がかわいいことです。

 頭のてっぺんから尾の先までの体長は約18cm程度ですが、尾が長めなので、実際にはそれよりも小さく見えて、丸い頭に小さなくちばしなど全体に愛くるしい感じがします。

 そして、セキセイインコは室内で飼える大きさで、世話をするにも手がかかりません。そして体も丈夫です。セキセイインコの羽の色には多くの種類がありますので、観賞用として楽しむことができます。

 また、色彩だけでなく、動作のひとつひとつを見ていても飽きない面白さがあり、ちょっとした折に目を楽しませてくれます。

 さらに魅力的なのが、言葉を真似することもできます。一人でいるときなどは話相手にすることもできます。初めての人も、実際に飼ってみるとその魅力がよくわかってくるでしょう。



 つがいで飼うとヒナの誕生も
 セキセイインコのオスとメスは、概してたいへん仲がよく、つがいにして産卵させてヒナを育てさせることもできます。

 繁殖の時期になると、オスはいつもより活発になり、メスを追って鳴いたり、メスのからだを軽くつついたりするようになります。止まり木に2羽が寄り添って止まり、盛んにキスをするようになれば、交尾がもう間近です。

 そして、産卵、抱卵、16日前後たって、ヒナがかえると、今度は親鳥がヒナにエサを与えるようすが見られるようになります。

 鳥をつがいにして、産卵させて、ヒナを育てさせることを「巣引き」といいますが、巣引きは鳥を飼っている人には大きな楽しみの一つです。

 ことに、セキセイインコは、羽の色のバリエーションが豊富なので、どの種類どうしをつがいにするかと考えるところからはじまって、その結果、どんな色の小鳥が誕生するかは、ほかの鳥の巣引きと違って面白さを味わうことができます。

 ときには予想に反して?、ずっときれいな色があらわれたり、新種が生まれてビックリということもあります。このへんがセキセイインコの巣引きの奥深い魅力です。



 手のりにするとかわいさ倍増
 セキセイインコのかわいさを倍増させくれるのは、手のりのセキセイインコです。セキセイインコを手のりにするには、生後2〜3週間ほどのヒナをペットショップなどで求めるか、巣引きで生まれた小鳥を生後2〜3週間ほどで親からはなして育てる方法があります。

手のりにするには、ヒナが自分でエサを食べられるようになってからも、直接くちばしにエサをやったり、手のひらから食べさせるようにすると、いつの間にか、指や肩にいるようになります。セキセイインコは、人を区別する賢さと、人間にも慣れる社交性をもった鳥です。

 ただし、一度仲良くなった相手とは、それが人間であっても365日、24時間、一生くっついて生活したがる性質を持っています。

 そのため、人間の生活空間で、放し飼いにしていると、注意していても、踏んづけたり、ドアにはさまったり、鍋に落ちたり、窓から逃げたり・・・などがよく起こることがあります。その時の覚悟も必要です。





 おしゃべりするのが得意
 オウムや九官鳥などのように「しゃべる鳥」の代名詞ではありませんが、セキセイインコもおしゃべりが上手です。

 セキセイインコは自分の名前や「オハヨー」、「オヤスミ」などの挨拶などだけでなく、かなり多くのことばを覚えます。長いセンテンスを一気にしゃべることもできるようになります。

 また、「お名前は」などの問いかけに「ピーちゃん」などのように会話をさせることも可能です。ことばを覚えさせるには、ひとつのことばを何度もくり返してやらなくてはなりませんが、セキセイインコが自分の名前や、思いがけない人の会話を覚えてそれを話したりすると、今度はどんなことばを覚えるだろうかと、いっそう鳥に話しかけるようになるでしょう。