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アルツハイマー病の家族の介護の分担について

 
家族の介護の分担について
 いざ介護を始めようとするとき、問題になるのが、だれが、どこで、どんなふうに介護するのかということです。

 介護は、愛情だけでも長続きしません。とくにアルツハイマー病の介護は長期戦です。また、身体的にはとくに影響がないので、元気に歩き回ることが多く、介護者は24時間目が離せない状態になります。

 介護を途中で投げ出さないためにも、本人の意思を尊重しながら、家族みんながよりよい生活を続けていくためには、家族がうまく分担をして介護にあたることが重要です。

車椅子に乗った老人

だれが中心になって介護をするのか
 まず、中心になって介護をする人を決めましょう。中心になる人は、介護のリーダーで、家族や親戚などの考え方をまとめながら、医師や介護サービスの担当者と相談して、治療方針や介護方針を決めていく人です。

 多くの場合、中心は妻や娘、長男の嫁などでしたが、最近は夫や息子など男性も増えてきました。娘だから、嫁だからという旧来の役割を押し付けるのではなく、本人のことをよくわかっている身近な人を選びましょう。


どこで介護をするのか
 アルツハイマー病の人は、環境の変化が苦手です。できることなら住み慣れた家で、よく知る人たちに囲まれて暮らすのが一番です。

 しかし、家族と一緒に住んでいても、家族の負担が大きく、ギスギスした関係のなかで介護をするのはよくありません。施設や病院を利用して、介護の負担を軽くするのも一つの方法です。


役割分担はどうするのか
 介護は一人ではできません、介護保険サービスを積極的に利用しながら、ほかの家族や親戚などにも参加しれもらうことが大切です。

 一人の人に介護がのしかからないように、お風呂に入れる人、散歩に連れて行く人、話し相手になる人などのように役割を決めておきます。また、直接介護はしなくても、介護者のグチを聞く人がいるというのも大切なことです。


経済面はどうするのか
 介護にはお金がかかります。介護保険では、1割の自己負担でサービスを利用できますので、できるだけ早く利用のための手続きをとりましょう。