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子猫の飼い方

 
 
 




猫の体を知ろう
 
 子猫の写真



 猫の目は動くものには非常に敏感ですが、制止しているものを見る視力は、人間の約10分の1程度といわれています。しかし、暗やみになると、その視力は人間の比ではありません。

 網膜の後ろにあるタペータムという反射板のおかげで、少ない光量でも、効率よく物を見ることができます。攻撃するときは瞳孔が狭まり、驚いたり、おびえたりしたときは広がります。




 人間は2万ヘルツまでしか聞こえませんが、猫は5万ヘルツまで聞こえます。また、音をさぐるためだけでなく、感情にあわせて、耳がたったり、小刻みに動いたりします。

 この発達した耳は、音の位置や自分との距離まで識別できます。ですから玄関をあけると、飼い主の動きをキャッチして、きちんと待っていてくれます。

 ただし、高い音に比べて低い音は聞き取りにくいこともあって、男性より女性の声のほうがよく反応するといわれています。



 猫になめられたとき、ざらざらした感触があります。よく観察してみると、下側はやわらかいのですが、上側には糸状乳頭と呼ばれるトゲがはえています。

 体をなめて毛づくろいをするときは、このトゲが後ろ向きに出ているので、余分な毛やゴミを取るのに都合がいいのです。水を飲むときはスプーン代わりにもなります。

 よく熱いものが苦手な人は「猫舌」といわれますが、そもそも熱を加えて食べるのは人間だけで、動物は自然の状態では熱いものを食べることがないので、猫も熱いものにはびっくりして遠ざかります。とはいっても、かなり熱いものでも平気な猫もいます。大好きなものならそれほどさめないうちに平気で食べてしまいます。




 猫の鼻はふつう少し湿っていますが、病気のときや体調が悪いときは鼻が乾いてしまうので、よく観察しておきましょう。

 猫の嗅覚は人間とは比較にならないほど発達しています。食べ物などの匂いをかぐだけでなく、尿や体臭をかぎ分けたり、自分のなわばりを確認するのに猫の生活の中ではこの臭覚はとても重要です。

 目が開かない子猫でも、匂いで自分の巣を探り当てることができるほどです。




 おとなの猫の歯は上下あわせて30本あります。生後半年から1年くらいの間に、人間と同じように乳歯から永久歯にはえ変わります。

 小さくかわいい前歯と、上下に2本ずつするどい犬歯があり、獲物や食べ物を突き刺したり、とどめをさすのに使います。また、白歯も肉を引き裂くために、鋭くとがっています。




 ふだんは足音を忍ばせるために引っ込めていますが、戦いのときや、獲物を捕るときに出して武器にします。爪は前足に5本、後ろ足に4本ずつあります。

 猫は習性でツメをとぎますが、これは縄張りを示すためのマーキング行動の一種です。ですから、むやみにやめさせると欲求不満位になることもあります。

 また、爪がのびすぎると足の裏にくいこみ傷ついてしまうことがありますので、飼い猫なら10日に1度くらいは切ってあげるようにします。




 ひげの根元は神経が集中していて、とても敏感です、ひげは、ほほの両側と目の上の4ヶ所の生えているひげの先端をむすんだ、円の範囲なら、暗いところで狭いすきまを通っていくとき、自分の体が通りぬけられるかどうかを探るバロメーターの役目も持っています。

 また、ひげはネコの心理状態や感情を表現する手段としての役割をもっています。好奇心を持っている時はひげをいっぱいにのばし、興奮するとピクピクふるわせます。

 警戒している時は、鼻より前のほうにむけ、危険だと感じたときは後ろに向けます。なでたりほめたりするとピンとたてて、満足してくつろいでいるときや、眠っている時はペタッとほほに寝ています。




 猫の足の裏にはやわらかい肉球があってクッションの役目をし、音を立てずに歩くことができます。

 後ろ足は想像以上に長く、関節がバネのように作用します。この後ろ足の長さと関節のバネの働きによって、身長の5倍はらくにジャンプします。




 猫のしっぽは、体のバランスを保つ役割をもち、特にジャンプするとき。着地のときには重要な働きをします。また、感情や気分を表現する道具としても活躍します。

 うれしい時、イライラしている時、何かを考えている時、返事のかわりなど、いろいろな状況によってさまざまな振り方をします。




 猫の毛は細くてやわらかく、なでた時の感触はこころよいものです。被毛は体を保護したり、暑さ寒さの体温調節を防ぐことはもちろん、毛の1本1本の根元にはりめぐらされた神経によって、脳への信号を伝えています。興奮すると被毛が逆立ちます。