依存症の特徴と治療

依存症の特徴と治療

買物依存症

買い物依存症の症状
 買い物がストレス解消の手段となっている人は少なくないようです。しかし、普通の人は給料やボーナスが入るまで我慢をしたり、たまに衝動買いをしてしまっても、しばらく買い物をしないなどの自制がききます。しかし、買い物依存症になると、買い物をしたい気持ちに歯止めがきかず、ストレスがたまるとすぐにそれを買い物によって解消しようとします。これを「買い物依存症」といいます。
 買い物依存症は精神的な病気の一つであり、自身にとって不必要、あるいはすでに同様の物を所持しているにも関わらず多くの物品を購入してしまうという症状です。買い物依存症では、買う物が重要なのではなく買い物といった行為そのものを心の支えとしています。
 買い物依存症の主な原因としてはストレスがあげられています。たくさんのストレスを、何かを買って物質的に満足するという喜びで取り払おうとしているのです。買い物している最中は気分もアップしていて、気分良く過ごすことができます。しかし、自分自身、不必要なものを買っているという自覚があるため、お店を出る頃には悔やむようになります。罪悪感を感じていても、何かを買いたいという気持ちを抑えることができません。少し我慢をしてみても、物が買えないとストレスが溜まり、最終的には買い物をしてしまうという堂々めぐりになります。
 買い物依存症は女性の方が陥る傾向が高く90%ぐらいは女性です。対して男性の場合は同様のストレス解消の手段としてギャンブルがあげられます。買い物依存症は自己顕示欲の強い人に多く見られる症状で、自身の経済力を省みずにブランド品や高級品を購入してしまいカード破産やローン破産に陥ってしまことが多くあります。
 また、最近ではインターネットによる通信販売の普及により、支払い能力が無く親の金を利用する学生やひきこもりが買い物依存症となる例もあります。


買い物依存症の治療
 買ったのに使わないものが多い、給料のほとんどを買い物にあてる、あるいは借金しても買い物をする、買いたい衝動にかられるとほかの事に手がつかない、買い物をした後にすぐ次の買い物のことを考える・・・。このような兆候が見られたら、買い物依存症の疑いがありますので、なるべく早く心療内科などの医療機関で診てもらってください。適切な治療を受けることで買い物依存症を克服することができます。
 一人ではなかなか治すことはできないかもしれませんが、本人の治したいという強い気持ちと、適切な治療をすることで買い物依存症は乗り越えることができます。クレジットカードを解約する、給料を親に管理してもらう、スポーツなど他の趣味によってストレスを解消する、などいろいろ工夫してみるようにしましょう。