ADHD(注意欠陥/多動性障害)について説明しています。

忘れ物が多い

診察を受ける子ども

忘れ物は不注意からくるADHDの特性のひとつです。前もって準備していても、わかっていても忘れてしまうので、自分でも落ち込むことが多くあります。

 

しかし、不注意の特性を消すことはできませんので、自分なりの方法で忘れやすさを補わなければなりません。何度もチェックしたのに忘れ物をしてしまうと、つらくなったりイライラしたりして、うつ状態になってしまうこともあります。

 

ADHDの人は記憶にかかわる悩みがつきません。記憶しておくためには書いておくことがいちばんです。脳の記憶は書くことで保存されます。


しまっておいたはずが見つからない

ADHDで不注意の特性が目立つ人は、忘れ物やうっかりミスが多く、生活や仕事に支障がでることがあります。家庭では事務処理の用紙や支払い書、仕事になると、打ち合わせに必要な書類や契約書など「ちゃんと入れたはずなのに・・」「ここにしまったはずなのに・・」などとあわてて探すことが多くあります。

 

片付けるという意味について十分な認識がなかったり、ほかのことに注意がまぎれて、片付けることまで注意がいかないため、脱いだ洋服は脱ぎっぱなし、読んだ本は床に置きっぱなし、読んだ本は開きっぱなしなどということになります。そのため、必要な物が置きっぱなしの物の下にいってしまい、探しても見つからないことがあります。

忘れ物をなくす4つのコツ

1.必ずメモをする
不注意からくる忘れ物は、日常の中でよくあることです、わかっているのに忘れてしまい、落ち込むこともあります。それには、日々のスケジュール、今日の予定、買い物リストなど、書いておくことがいちばんです。メモを書いて記憶の情報管理をするのです。とにかくメモをするのを忘れない、メモを見るのを忘れないというクセをつけることです。

 

 

2.色分けしてチェックする
今日すること、今週すること、今月すること、提出書類、買い物リスト、今日の持ち物など、色分けしてメモするようにします、また、終わったものは色別にチェックするとひと目で大事なことがわかります。手順は表にしておくとミスをしないようになります。

 

 

3.気づくきっかけを作る
やるべきことをメモに書いても、買い物リストを作っても、それ自体を忘れてしまうこともあります。そういう人は、メモやリスト、持ち物、予定などを思い出すきっかけを作っておくようにします。例えば、買い物リストは必ずカバンのポケットにしまうなど、大事なことを書いたメモを置く場所を決めておくようにします。

 

 

4.家族や周囲の人に協力してもらう
忘れ物をしてしまう特性は、完全になくすことはできません。忘れやすさに対して、そのたびに具体的に対処していくことを習慣とすることが、この問題を解決する確実な方法です。
そのためには、もちろん自分で気をつけていくわけですが、家族や周りの人に協力してもらうことも大切です。家族や身近な人に予備のメモを渡しておくことで、忘れないように頼んでおくようにすることも一つの方法です。

 

 

 

 

片付けかたがわからない
部屋はいつも散らかりっぱなしで、使ったものを収納したり衣類を整理整頓したりするのが苦手な人がいます。こうした片付けができない人はADHD(注意欠陥/多動性障害)の可能性があります。

忘れ物が多い
忘れ物は不注意からくるADHDの特性のひとつです。前もって準備していても、わかっていても忘れてしまうので、自分でも落ち込むことが多くあります。

しまっておいたはずが見つからない
ほかのことに注意がまぎれて、片付けることまで注意がいかないため、必要な物が置きっぱなしの物の下にいってしまい、探しても見つからないことがあります。

優先順位をつけることが苦手
ADHDの人は、自分が置かれている状況を的確に判断することが苦手です。与えられたことに対して、優先順位をつけてこなしていくことができません。

効率よくできない
ADHDの人は注意の持続力が足りない傾向にあり、毎日の決まった家事などの仕事がうまくできていない人が多いようです。

仕事の期日が守れない
スケジュールを守ることができず、約束の日までに仕事が終わらなかったり、完璧に仕上げられなかったりします。

事務処理が苦手
ADHDの人は事務処理が苦手です。また、大事なことを忘れないように、何度もチェックしても忘れてしまうのは不注意の特性が原因です。

初歩的なミスが多い
社会にでたとき、単純作業や日常の業務がこなせない人がいます。ADHDの人は、目先のことに気をとられがちです。単純作業やくり返しの作業の途中に飽きてしまって、ミスをしてしまうことがあります。

思ったことをすぐ言ってしまう
思ったことをすぐに口に出してしまう傾向があるので、周囲の人から見ると、よく考えないで発言していると感じられ、理解してもらえないこともあります。

しょっちゅう遅刻する
出発前には余裕があったはずなのに、ギリギリになってから準備を始めるため、いつも遅刻をします。まわりの人からは時間にルーズだと思われ、ひんしゅくを買ってしまいます。

衝動買いが止まらない
衝動的な行動が多く、計画性がないため、買い物に出かけると自分が欲しいと思ったものを次々と衝動買いしてしまうことがあります。