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逆流性食道炎の治療にはもっとも標準的で効果的なのが内服薬による治療です。薬物療法の効果は高くほとんど治ります。 胸やけはプロトンポンプ阻害薬(PPI)という薬を1〜2ヶ月飲むことで、症状はなくなり快適になります。ところが薬を中止すると半数以上の人に再び症状がでて再発してしまいます。このため、薬で症状をなくし、食道の傷を治しているあいだに、食事や生活パターンのセルフケアを行っていきます。 服薬は根気よく続ける 胸やけを完全に治すのには、胃と食道の境界部分のしまりをよくしなければなりません。ところが、内服薬を飲んでもこの部分のしまりがよくなるというわけではありません。薬の内服をしている間は食道の傷も治まっているわけですが、薬の内服を中止してしまうと、数日の間に再び症状が出現し、食道の傷も再発してしまいます。 そこで、症状がなくなっても炎症が十分にとれるまで、1〜2ヶ月は薬を飲み続けるようにしなければなりません。その後、薬を中止してみて、胸やけなどの症状が出てくるようなら、もう一度薬を飲み始めるようにします。根気よく治療することが大切です。 胸やけの薬はプロトンポンプ阻害薬(PPI) 胸やけは、食道と胃の境界部のゆるみのために、胃液が食道内に逆流してさまざまな不快な症状を起こしたり、食道に傷をつくってしまうものです。そこで、本来なら食道と胃のしまり具合がよくなる薬があれば理想的なのですが、まだそのような作用が十分に強い薬はありません。 そこで、胃液の中の胃酸を減らし、胃液が食道内に逆流しても、食道を傷つけないような薬が用いられます。 胸やけの薬としては、一般的には胃酸分泌抑制薬のプロトンポンプ阻害薬(PPI)がもっともすぐれた薬として使用されています。 手術が行われる場合 逆流性食道炎の人で、胃の大部分が横隔膜を超えて胸腔に入り込んでいるひどい食道裂孔ヘルニアの人や、重症の逆流性食道炎の再発を繰り返したりしたため、食道の下部に傷あとが出たりを繰り返しているような人は手術が必要となることがあります。 また、何度も逆流性食道炎を繰り返す若い人では、長い期間にわたってPPIを飲むことに抵抗感があり、手術を希望することもあります。 逆流性食道炎の手術は、ほとんどの場合、内視鏡を使って行われます。手術の跡も小さく入院期間も2週間程度ですみ、体の負担も大きくありません。 |
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