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帯状疱疹の症状は最初は神経痛に似た、刺すような痛みや、ヒリヒリしたような感じや、皮膚のかゆみが数日から1週間程度続きます。やがてこの場所に、虫にさされたような赤い発疹が出てきます。この時、発熱や頭痛などが出ることがあります。
その後、まもなく中央にくぼみのある水ぶくれが出てきます。水ぶくれの中は最初は透明ですが、しだいに黄色くなり、6〜8日でやぶれてただれ、または潰瘍(かいよう)になります。発疹が現れてから1週間までに、赤い斑点や水ぶくれが次々に現れて皮膚全体に広がります。しかし、それ以後は治癒に向かい、約2週間でかさぶたとなり、約3週間でかさぶたが落ちて完治します。
通常はこの頃までに痛みもなくなることがほとんどですが、皮膚が治ったあとも、痛みが数ヶ月から数年間続くこともあります。帯状疱疹の発症から治癒までは、平均20日ほどかかっていましたが、最近では、良い抗ウイルス薬が登場して早期に治癒できるようになっています。
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帯状疱疹はその痛みが特徴となっています。その理由は、帯状疱疹は神経が炎症を起こすために「強い痛み」を感じるのです。神経の根元で眠っていた帯状疱疹ウイルスが再活性すると、神経節から皮膚にむかって増殖を開始します。この帯状疱疹ウイルスは、再活性化から1週間ほどかけて皮膚に達して、ここで発疹となって現れますので。そのため発疹が現れる前から痛みを感じるようになります。
痛みの現れ方は人によってまちまちです。「ヒリヒリする」「皮膚に違和感がある」「かゆみがある」「ズキンズキンと針で刺すような痛みが周期的にくる」「激しい痛みで夜も眠れない」などいろいろなケースがあります。あまりに激しい痛みの場合は、入院して治療する必要があります。
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帯状疱疹はその「痛み」も問題ですが、きちんとした治療をしないとさまざまな合併症を起こすことがあることに注意しなければなりません。合併症は帯状疱疹が発症した身体の場所によって異なります。
合併症は帯状疱疹の症状とともに消えるものもあれば、半年くらいかかるもののありますが帯状疱疹の初期の治療が正しくおこなわれればそれほど心配する必要はありません。
耳の周囲の帯状疱疹
ほお、下あご、耳から首、肩にかけてできる帯状疱疹では、難聴や顔面神経痛、味覚障害を起こすことがあります。また、皮膚の症状が治まったあとにも、めまいなどの症状が残ることもあります。
目の上や、額の帯状疱疹
目の上や、額の周りの帯状疱疹が眼神経に影響を与えると、角膜炎、網膜炎、視神経炎などを起こし、失明に至ることがあります。
腹部の帯状疱疹
片側の腹筋が麻痺して腹部がふくらんだり、便秘になったりします。まれに腸閉塞を起こすこともあります。
お尻や陰部の帯状疱疹
膀胱や直腸の働きが悪くなり、尿の出が悪くなったり、皮膚がただれるなどの症状が強くでることがあります。
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