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帯状疱疹とは、体の左右どちらか片側に帯のように水ぶくれが並んでできるものです。強い痛みを伴うことが多いのが特徴です。
帯状疱疹は帯状疱疹ウイルスによっておこる皮膚の病気です。帯状疱疹ウイルスは子どもの頃によくかかる病気の水ぼうそうは同じウイルスの病気です。このウイルスに初めて感染すると水ぼうそう(水痘)になります。このとき皮膚にできた発疹などで増殖したウイルスが知覚神経の奥にもぐりこみ潜伏します。その後、何年かたってから、このウイルスが疲れたときや、高年齢になってから再び活動を始めることがあります。これが皮膚の病気「帯状疱疹」です。
ウイルスが再活性化される仕組みはまだはっきりと解明されていませんが、その要因としては、過労やストレス、加齢などにより免疫機能が低下して発症すると考えられています。
ウイルスが再活性化されて帯状疱疹を発症するのは、通常一生に1回です。ウイルスが再活性化されると、神経節内で増殖して、知覚神経を通って皮膚に水ぶくれが神経にそって帯状に現れます。
帯状疱疹は、水ぼうそうのワクチンを摂取してない人や、水ぼうそうにかかったことのない人が帯状疱疹に触れると、水ぼうそうに感染してしまうことがあるので注意が必要です。大人になって水ぼうそうになると症状も重くなります。
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水ぼうそうにもっともかかりやすい年齢は1〜2歳で、9歳ころまでにほとんどの子どもがかかるといわれています。水ぼうそうの症状は、米粒くらいの大きさの赤い発疹が現れ、それが全身にひろがります。発疹は強いかゆみと熱がでます。熱は2〜3日後にピークとなって38度〜39度になります。発疹は水ぶくれへと変化して、やがてかさぶたになって治ります。
水ぼうそうは感染力が強いため、そのウイルスは肌が触ると感染するほか、くしゃみ・会話などによっても感染することもあります。ただし、かさぶたになってしまうと感染はしません。水ぼうそうは一度かかるとウイルスに対する免疫ができますので二度とかかりません。
鼻や口から入ったウイルスは、最初はのどの周辺の粘膜やリンパ線ではじまり、血液の流れにのって全身に広がります。発病から48時間以内に薬を飲むと発熱や発疹が軽くてすみます。水ぼうそうは、子どもがかかってもそれほど怖い病気ではありませんが、大人になってはじめてかかると、高熱を出したり、脳や肺炎を併発して重症になることがあるので注意が必要です。
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水ぼうそうにかかると、その帯状疱疹ウイルスは、ほぼ全身の神経節(神経が集まっているところ)に潜伏することになります。したがって潜伏しているウイルスが再活性して症状がでる帯状疱疹は、頭、顔、首、腕、お腹、背中、下肢などの知覚神経があるところに発症する可能性があります。帯状疱疹はウイルスが再活性した特定に知覚神経の領域だけで痛みや水ぶくれなどの症状がでます。身体の片側だけに症状がでるのもこのためです。
日本人の場合では、全人口の6〜7人に一人が帯状疱疹にかかるといわれています。一生の間に1回、まれに2回発症します。再発の場合は同じところに発症するとは限らず、右の顔面に発症した人が、次は左の腹に・・・。というように発症するところが変わることもあります。ただし、身体の左右どちらか片方だけに症状が出るのが普通です。
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