冷え性と女性
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冷え性が女性に多いのはなぜ

 女性は男性に比べて、筋肉量が1割近く少なくといわれています。女性はそのぶん脂肪が多いわけですが、脂肪には熱をつくる能力があまりありません。また女性は毛細血管の分布も少ないので、脂肪の多いおなかやお尻は触れると冷たいのです。
 でも、脂肪には断熱材のような保温効果があるので、脂肪がないのもまた困ります。一番冷えるタイプは筋肉がない上に、痩せていて脂肪も少ない女性です。また、女性は男性に比べて代謝量が少ないので、なかなか体温が温まりません。
 さらに、女性ホルモンの影響があり、変調をきたしやすいのも女性ならではの悩みです。そして、もう一つ、女性は骨盤の中に生殖器がひしめきあっているので、血のめぐりが悪くなりがちです。骨盤の形も男性はカクテルグラスのようですが、女性はワイングラスのように丸みがあり、血流がと滞りやすいためです。

女性ホルモン

 女性ホルモンと自律神経は脳の視床下部で隣同士にあり、お互いに影響し合っています。女性ホルモンの分泌量は月内変動が激しいだけでなく、年齢によっても大きく変化したり、乱れたりします。更年期障害にみられるように、そうした女性ホルモンの乱れが自律神経の失調の一因になります。

冷え性と生理不順

 冷え性の人には生理不順の人が多くいます。冷えや栄養不足があると、体はまず生命の維持を優先しますので、生殖機能は後回しになるのでしょう。卵巣や子宮などの機能が低下して、女性ホルモンの分泌も異常をきたしやすくなります。
 また、女性ホルモンが乱れると、脳の視床下部にある自立神経にも影響して、さらに冷えを助長させるという悪循環が生まれてきますので、生理不順だけでなく、無月経も決してめずらしくありません。
 これには、まずホルモンの分泌異常を起こすような病気が隠れていないかを検査したうえで、女性ホルモン剤の服用を行い改善に努めます。