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パーソナリティ障害(人格障害)

Newton別冊『精神科医が語る 精神の病気』 (ニュートン別冊)
パーソナリティ障害(人格障害)の症状

パーソナリティ障害は治る

 一部のパーソナリティ障害は、30?40歳代までに状態が改善していく傾向があるとされています。それは仕事等の社会生活を通じて多様な人々に触れ、世の中には様々な生き方、考え方があると言うことを知りそれを受容することによっていると考えられています。

 ほとんどのパーソナリティ障害は治すことができます。しかし本人が治ると信じて、強い意志を持って治療を受けることが肝心です。治療の方法は適切なカウンセリング(精神療法)です。薬も使用しますが、それはあくまでも予備的な方法です。

 治療は原因を詮索するよりも、どのようにしたら周囲との摩擦をなくすことができるかを話し合います。大切なのは過去ではなく明日です。人生のうちで大切で楽しい青年期を悩んで過ごすことは悲しいことですので、治療をして健康な社会生活に戻ることができます。

 それには、家族が治療に参加することが重要になります。本人の「治そうという気持ち」そして家族の対応が回復へのキーワードです。