牽引治療は、骨盤に器具をつけてつま先方向に引っ張り、脊柱を伸ばすものです。椎間板への負担を軽減し、腰臀部の筋肉の緊張を和らげる効果があります。また神経根の炎症を沈静化させるので下肢痛やしびれなどの改善にも有効で、マッサージ的効果もあり、心身のリラックスが図られます。
牽引力は腰痛の場合、体重の3分の1くらいが目安とされ、15〜20分間断続的に牽引します。
間欠牽引と弱い力で数時間牽引する持続牽引があり、前者は通院治療で、後者は入院治療で行われます。
牽引治療が一番適しているのは下肢症状の強いときです。変形や骨祖しょう症が著しい場合、急性の障害や炎症のある場合など、症状や時期により、かえって痛みが強くなる可能性もあるので注意が必要です。
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