摂食障害(拒食症と過食症)についてわかりやすく解説しています。

拒食症は治る病気です

診察を受ける子ども

 

拒食症・過食症は見た目の症状は反対でも同じ原因で起こる病気です。おもに食行動に異常がみられることから摂食障害と呼ばれています。

 

摂食障害は単純な食べ過ぎやダイエットとは違い心の問題があります。摂食障害は、正しい知識を持って治療すれば必ず治すことができる病気です。

 

ここでは摂食障害について症状、原因、治療法をわかりやすくまとめました。


摂食障害とは

最近では、摂食障害は「拒食症」、「過食症」という病名でよく知られるようになり、この病気についての理解も深まってきましたが、いまだに無理なダイエットが原因で拒食症になったなどと、誤解されている面があります。しかし、その根底には心の問題がかくれています。

 

また、拒食症、過食症という言葉のイメージから、2つは異なる病気のように思われていますが、見た目の症状は反対でも、同じ原因で起こる病気です。おもに食行動に異常がみられることから、拒食症と過食症をまとめて摂食障害と呼んでいます。

 

摂食障害はアメリカでは女子大生の100人のうちに4人以上が過食の経験をもつと言われていますが、日本でもそれに近いくらいの患者がいると言われています。このように、摂食障害は特別な病気ではなく、だれもがかかる可能性のあるポピュラーな現代病の一つになっています。

 

摂食障害になると、ほとんどの人は退行といって、いわゆる赤ちゃん返りをし、異常なまでに母親の愛情を求めることがあります。こうしたことから、摂食障害の原因のひとつには、幼児期の母性の欠如があると考えられています。

 

摂食障害は、薬や手術などで完治する病気でなないため、本人が「治りたい」という気持ちを持って、本人の力でつらい症状を乗り越えて、少しずつ行動を改善していくことが回復につながります。

摂食障害は若い女性に圧倒的に多い

摂食障害は若い女性に圧倒的に多くみられます。その背景には、やせ型の女性はもてはやされたり、さまざまなダイエットも志向が強くなったり、女性の社会進出、競争社会の中での多くのストレス、心の問題などが関係していると考えられます。

 

発症の平均年齢は18才前後ですが、最近の日本では年齢を問わず増加の傾向があるといわれ、発症年齢が小学校高学年くらいの低年齢から結婚後まで、また男性にも見られるようになっています。

 

最近の日本では年齢を問わず増加の傾向があるといわれ、発症年齢が小学校高学年くらいの低年齢から結婚後まで、また男性にも見られるようになっています。

 

摂食障害は社会的、文化的背景と密接に結びついた病気です。このことは欧米や日本で増加している反面、発展途上国や食料難といわれる地域ではほとんどみられないことからもわかります。

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