家族の方は、まずはこういう病気が存在するということを、きちんと理解することが必要です。パニック障害は発作の時の恐怖は想像を計り知れません。このまま死んでしまうのではないかと思うくらいなので、本人にとっては相当な恐怖なのです。病気を正しく認識していないと、発作の苦しさや辛い気持ちを分かってあげることができません。
パニック発作が起こりそうな時や起きている時は、本人は激しい不安や恐怖にとりつかれています。そんな時は特に何かをしなくてもよいので、そばで見守ってあげて下さい。
このようなときに一番やってはいけないことは励ましです。安易な励ましはパニック障害の人にとっては強いプレッシャーになり逆効果になることがあります。信頼できる家族が近くにいるだけで、平静を保つことができます。
パニック障害の発作は、本人にとってはとても苦しく恐怖ですが、症状そのものには危険性はありません。気持ちがあせってしまうと、それが不安材料となり、発作が起こる可能性があります。ですので、あせらずゆっくりと、患者のペースでパニック障害を治療できるように、家族が見守るようにします。
パニック障害の人でも、何もせずに家に引きこもっているのは病気によくありません。無理に連れ出すのも禁物ですが、本人が極度に嫌がらない場合は遠出をせずに、近所を散歩することを薦めします。その場合は出来るだけ一緒に付き添いをする方がいいでしょう。少しずつでも外出が可能になると、患者さんは自信を取り戻し、病気の回復につながります。 |
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